ご挨拶

教授挨拶

現代日本では成人の約4-5人にひとりが糖尿病または予備群で、特に岩手県の糖尿病患者の割合は、全国でも6番目に多いと報告されています。我々岩手医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科は、増え続ける糖尿病や内分泌疾患、脂質代謝異常、肥満症の診療の充実と合併症の予防を目指しています。
岩手医科大学の糖尿病診療・教育・研究は、内科学第一講座、糖尿病研究班(六研)丸浜喜亮教授の流れを汲んでいます。平成15年に佐藤譲先生が糖尿病・代謝内科分野の初代教授として着任されました。
私、石垣泰は佐藤譲前教授の後任として、平成25年9月より教室を運営しています。
様々な臓器の異常から、全身の協調が崩れ糖尿病を発症します。したがって糖尿病の診療では血糖値のみならず、各臓器の病態生理を把握しておく必要があります。また糖尿病患者では、様々な生活や身体状況の変化が血糖の変動を引き起こすことを、常に考えねばなりません。そして不良な血糖コントロールが長期間持続した場合、全身の幅広い臓器に合併症を引き起こすため、糖尿病の診療では血糖値から全身状態を理解し、血糖値が高いゆえに全身を診療する必要があります。
平成30年4月から内分泌疾患の診療・教育も当科に含めることとなり、教室名が糖尿病・代謝・内分泌内科分野に変更となりました。内分泌疾患は特徴的な身体所見や検査、疾患の鑑別などが要求される専門的な分野です。
一人の患者さんを長期間にわたって診療することが必要で、生活背景も含めた全人的な診療を展開できることも、糖尿病・代謝・内分泌診療の大きな魅力です。こうした糖尿病代謝領域における全身的・全人的な診療の大切さを、患者さんや医療スタッフらと共有していきたいと考えています。
当教室では糖尿病・内分泌を中心に幅広い臨床力を持った医師を育成し地域の皆様へ貢献するとともに、臨床に根ざした研究を推進し岩手から新しい情報を発信することを目指しています。

教授挨拶 石垣 泰

基本理念

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  1. 患者さんを独りにしない 治療がうまくいっていない状況でも、常に医療者がサポートしていることを伝え、治療を中断しないようガイドしなければなりません。
  2. 独りよがりにならない 先輩の知識や経験から学び、同僚と話し合うことで最善の診療を考えていきます。
  3. 独りでは診療できない 糖尿病診療では多くの診療科との相談はもちろん、看護師をはじめ栄養士、薬剤師、臨床検査技師など多岐にわたる職種の方々と連携してチーム医療を実践します。

教授経歴

略歴

1967年 仙台市生まれ
1986年 仙台市立仙台第一高等学校卒業
1993年 東北大学医学部卒業
1993年 国保総合水沢病院研修医
2000年 東北大学大学院医学系研究科博士課程修了、医学博士
2000年 塩竈市立病院 内科医長
2001年 東北大学附属病院糖尿病代謝科医員
2004年 東北大学病院糖尿病代謝科助手
2008年 東北大学病院糖尿病代謝科講師
2010年 東北大学大学院医学系研究科分子代謝病態学分野准教授
2013年 岩手医科大学医学部内科学講座糖尿病・代謝内科分野教授
2018年 岩手医科大学医学部内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科分野教授

所属学会等

  • 日本内科学会(認定医、総合専門医、指導医、評議員)
  • 日本糖尿病学会(専門医、研修指導医、評議員)
  • 日本動脈硬化学会(専門医、指導医、評議員)
  • 日本肥満学会(専門医、指導医、評議員)
  • 日本内分泌学会(評議員)
  • 日本糖尿病合併症学会(理事、評議員)
  • 日本肥満症治療学会(理事)
  • 日本糖尿病眼学会(理事)
  • 日本病態栄養学会(評議員)
  • 日本臨床栄養学会(理事)
  • 日本糖尿病・肥満動物学会、日本超音波医学会、日本循環器病予防学会、米国糖尿病学会

社会活動

岩手県糖尿病協会(顧問)、いわて療養指導士会(会長)、岩手県糖尿病対策推進会議(副議長)、日本糖尿病協会(代議員)、日本糖尿病データマネジメント研究会(監事)、岩手県予防医学協会(理事)

受賞

  • 第15回日本動脈硬化学会若手研究者奨励賞
  • 平成23年度東北大学医学部奨学賞金賞
  • 平成23年度宮城県医師会医学奨励賞